エペリゾン塩酸塩錠50mg「旭化成」:添付文書

*エペリゾン塩酸塩錠50mg「旭化成」


作成又は改訂年月

** 2018年12月改訂 (第2版)

* 2018年8月改訂 (第1版)

日本標準商品分類番号

871249

薬効分類名

筋緊張・循環改善剤

承認等

販売名
*エペリゾン塩酸塩錠50mg「旭化成」

販売名コード

1249009F1481

承認・許可番号

承認番号
**,*23000AMX00577000
商標名
*Eperisone Hydrochloride

薬価基準収載年月

**,*2018年12月

販売開始年月

2007年6月

貯法・使用期限等

貯法

室温保存(湿気に注意)

使用期限

外箱等に表示(3年)

規制区分

処方箋医薬品

注意−医師等の処方箋により使用すること

組成

成分・含量(1錠中)

エペリゾン塩酸塩50mg

添加物

結晶セルロース、カルメロース、トウモロコシデンプン、カルメロースカルシウム、ヒドロキシプロピルセルロース、ステアリン酸マグネシウム、タルク、ヒプロメロース、エチルセルロース、トリアセチン、酸化チタン、カルナウバロウ

性状

色・剤形

白色のフィルムコーティング錠

外形

大きさ

直径7.7mm 厚み3.9mm

重量

150mg

識別コード

221

一般的名称

エペリゾン塩酸塩製剤

禁忌

(次の患者には投与しないこと)

本剤の成分に対し過敏症の既往歴のある患者

効能又は効果

効能又は効果/用法及び用量

○下記疾患による筋緊張状態の改善
頸肩腕症候群、肩関節周囲炎、腰痛症

○下記疾患による痙性麻痺
脳血管障害、痙性脊髄麻痺、頸部脊椎症、術後後遺症(脳・脊髄腫瘍を含む)、外傷後遺症(脊髄損傷、頭部外傷)、筋萎縮性側索硬化症、脳性小児麻痺、脊髄小脳変性症、脊髄血管障害、スモン(SMON)、その他の脳脊髄疾患

用法及び用量

通常、成人には1日量として3錠を3回に分けて食後に経口投与する。
なお、年齢、症状により適宜増減する。

使用上の注意

慎重投与

(次の患者には慎重に投与すること)

1.
薬物過敏症の既往歴のある患者

2.
肝障害のある患者[肝機能を悪化させることがある。]

重要な基本的注意

本剤投与中に脱力感、ふらつき、眠気等が発現することがあるので、その場合には減量又は休薬すること。なお、本剤投与中の患者には自動車の運転など危険を伴う機械の操作には従事させないように注意すること。

相互作用

併用注意

(併用に注意すること)

薬剤名等
メトカルバモール

臨床症状・措置方法
類似薬のトルペリゾン塩酸塩で、眼の調節障害があらわれたとの報告がある。

機序・危険因子
機序不明

副作用

副作用等発現状況の概要

本剤は、使用成績調査等の副作用発現頻度が明確となる調査を実施していない。

重大な副作用

1. ショック、アナフィラキシー様症状
頻度不明 
ショック、アナフィラキシー様症状を起こすことがあるので、観察を十分に行い、発赤、そう痒感、蕁麻疹、顔面等の浮腫、呼吸困難等の異常が認められた場合には投与を中止し、適切な処置を行うこと。

2. 中毒性表皮壊死融解症(Toxic Epidermal Necrolysis:TEN)、皮膚粘膜眼症候群(Stevens-Johnson症候群)
頻度不明 
中毒性表皮壊死融解症、皮膚粘膜眼症候群等の重篤な皮膚障害を起こすことがあるので、観察を十分に行い、発熱、紅斑、水疱、そう痒感、眼充血、口内炎等の症状が認められた場合には投与を中止し、適切な処置を行うこと。

その他の副作用

1. 肝臓注1)
頻度不明 
AST(GOT)、ALT(GPT)、Al-Pの上昇

2. 腎臓注1)
頻度不明 
蛋白尿、BUNの上昇

3. 血液注1)
頻度不明 
貧血

4. 過敏症注2)
頻度不明 
発疹、そう痒、多形滲出性紅斑

5. 精神神経系
頻度不明 
眠気、不眠、頭痛、四肢のしびれ、体のこわばり、四肢のふるえ

6. 消化器
頻度不明 
悪心・嘔吐、食欲不振、胃部不快感、腹痛、下痢、便秘、口渇、口内炎、腹部膨満感

7. 泌尿器
頻度不明 
尿閉、尿失禁、残尿感

8. 全身症状
頻度不明 
脱力感、ふらつき、全身けん怠感、筋緊張低下、めまい

9. その他
頻度不明 
ほてり、発汗、浮腫、動悸、しゃっくり

注1)このような症状があらわれることがあるので、観察を十分に行い、異常が認められた場合には、投与を中止するなど適切な処置を行うこと。

注2)このような症状があらわれた場合には、投与を中止すること。

高齢者への投与

一般に高齢者では生理機能が低下しているので減量するなど注意すること。

妊婦、産婦、授乳婦等への投与

1.
妊婦又は妊娠している可能性のある婦人には、治療上の有益性が危険性を上回ると判断される場合にのみ投与すること。[妊娠中の投与に関する安全性は確立していない。]

2.
授乳中の婦人に投与することは避けることが望ましいが、やむを得ず投与する場合には、授乳を避けさせること。

小児等への投与

小児等に対する安全性は確立していない(使用経験が少ない)。

適用上の注意

薬剤交付時
PTP包装の薬剤はPTPシートから取り出して服用するよう指導すること。(PTPシートの誤飲により、硬い鋭角部が食道粘膜へ刺入し、更には穿孔を起こして縦隔洞炎等の重篤な合併症を併発することが報告されている)

薬物動態

1. *生物学的同等性試験
エペリゾン塩酸塩錠50mg「旭化成」と標準製剤をクロスオーバー法によりそれぞれ3錠(エペリゾン塩酸塩として150mg注))健康成人男子に空腹時、単回経口投与したときの血漿中未変化体濃度から得られた薬物動態パラメータ(AUC、Cmax)について統計解析を行った結果、両剤の生物学的同等性が確認された1)
注)本剤の承認された用法・用量は、「通常、成人には1日量として3錠を3回に分けて食後に経口投与する。なお、年齢、症状により適宜増減する。」である。


血漿中濃度並びにAUC、Cmax等のパラメータは、被験者の選択、体液の採取回数・時間等の試験条件によって異なる可能性がある。

2. *溶出挙動
エペリゾン塩酸塩錠50mg「旭化成」は、日本薬局方外医薬品規格第3部に定められたエペリゾン塩酸塩錠の溶出規格に適合していることが確認されている2)

薬効薬理

1.
γ運動ニューロン自発反射を抑制し、筋紡錘の感度を緩和し、また、実験的固縮、脊髄反射を抑制する3)

2.
末梢血管拡張作用を示す4)

3.
鎮静、催眠作用を示さない5)

4.
痙性麻痺に対して有効性を示すと同時に、痙性麻痺に随伴する自覚症状の中で、耳鳴り及びめまいに対しての有効性も認められている5)

有効成分に関する理化学的知見

一般名
エペリゾン塩酸塩(Eperisone Hydrochloride)

化学名
(2RS)-1-(4-Ethylphenyl)-2-methyl-3-piperidin-1-ylpropan-1-one monohydrochloride

構造式

分子式
C17H25NO・HCl

分子量
295.85

融点
約167℃(分解)

性状
本品は白色の結晶性の粉末である。
本品は水、メタノール又は酢酸(100)に溶けやすく、エタノール(99.5)にやや溶けやすい。
本品のメタノール溶液(1→100)は旋光性を示さない。

取扱い上の注意

安定性試験
最終包装製品を用いた長期保存試験(室温、3年間)の結果、通常の市場流通下において3年間安定であることが確認された6)

包装

エペリゾン塩酸塩錠50mg「旭化成」:PTP100錠(10錠×10)、PTP500錠(10錠×50)、PTP1,000錠(10錠×100)、バラ500錠

主要文献及び文献請求先

主要文献

1)
旭化成ファーマ株式会社:社内資料(生物学的同等性試験)

2)
旭化成ファーマ株式会社:社内資料(溶出挙動)

3)
New薬理学:p.294(1989)

4)
Current Therapy:6(9),1178-1182(1988)

5)
医学と薬学:17(5),1163-1167(1987)

6)
旭化成ファーマ株式会社:社内資料(安定性試験)

文献請求先

「主要文献」の項に記載の社内資料につきましても下記にご請求下さい。
旭化成ファーマ株式会社 医薬情報部くすり相談窓口

〒100-0006 東京都千代田区有楽町一丁目1番2号

フリーダイヤル 0120-114-936(9:00〜17:45/土日祝、休業日を除く)

製造販売業者等の氏名又は名称及び住所

製造販売元
旭化成ファーマ株式会社

東京都千代田区有楽町一丁目1番2号

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