2020年 2月改訂 ( 第1版 ) |
日本薬局方
ナフトピジル錠
処方箋医薬品 注1)
注1) 注意―医師等の処方箋により使用すること日本薬局方
ナフトピジル錠
処方箋医薬品 注2)
注2) 注意―医師等の処方箋により使用すること日本薬局方
ナフトピジル錠
処方箋医薬品 注3)
注3) 注意―医師等の処方箋により使用すること前立腺肥大症に伴う排尿障害
本剤による治療は原因療法ではなく、対症療法であることに留意し、本剤投与により期待する効果が得られない場合には手術療法等、他の適切な処置を考慮すること。
通常、成人にはナフトピジルとして1日1回25mgより投与を始め、効果が不十分な場合は1~2週間の間隔をおいて50~75mgに漸増し、1日1回食後経口投与する。
なお、症状により適宜増減するが、1日最高投与量は75mgまでとする。
薬剤名等 | 臨床症状・措置方法 | 機序・危険因子 |
---|---|---|
利尿剤 |
降圧作用が増強するおそれがあるので、減量するなど注意すること。 |
本剤及び併用薬の降圧作用が互いに協力的に作用する。 |
併用により、症候性低血圧があらわれるおそれがある。 |
これらは血管拡張作用による降圧作用を有するため、併用により降圧作用を増強するおそれがある。 |
0.1~1%未満 |
0.1%未満 |
頻度不明 |
|
---|---|---|---|
過敏症 |
発疹 |
そう痒感、蕁麻疹 |
多形紅斑 |
精神神経系 |
めまい・ふらつき、頭痛・頭重 |
倦怠感、眠気、耳鳴、しびれ感、振戦、味覚異常 |
頭がボーッとする |
循環器 |
立ちくらみ、低血圧 |
動悸、ほてり、不整脈(期外収縮、心房細動等) |
頻脈 |
消化器 |
胃部不快感、下痢 |
便秘、口渇、嘔気、嘔吐、膨満感、腹痛 | |
肝臓 |
AST、ALTの上昇 |
LDH、Al-Pの上昇 | |
血液 |
血小板数減少 |
||
眼 |
霧視 |
術中虹彩緊張低下症候群(IFIS)、色視症 |
|
その他 |
浮腫、尿失禁、悪寒、眼瞼浮腫、肩こり、鼻閉、勃起障害 |
女性化乳房、胸痛 |
健康成人にナフトピジル50mgを空腹時及び食後に単回経口投与すると、最高血清中未変化体濃度到達時間はそれぞれ0.75時間及び2.20時間であり、食後投与で遅延する傾向を示し、血清中濃度-時間曲線下面積はわずかに増大したが、最高血清中濃度及び消失相の半減期に変化がなく、ナフトピジルの吸収に及ぼす食事の影響は少なかった1) 。
健康成人にナフトピジル100mg注)を空腹時単回経口投与したときの血清蛋白結合率は98.5%であった2) 。
主要代謝反応は、未変化体のグルクロン酸抱合及びメトキシフェニル基の水酸化であった2) 。
健康成人にナフトピジル25、50及び100mg注)を単回経口投与したときの投与後24時間までの尿中未変化体排泄率はいずれも0.01%以下であった1)
。
注)本剤の承認された用法・用量は、「通常、成人にはナフトピジルとして1日1回25mgより投与を始め、効果が不十分な場合は1~2週間の間隔をおいて50~75mgに漸増し、1日1回食後経口投与する。なお、症状により適宜増減するが、1日最高投与量は75mgまでとする。」である。
ナフトピジル(Naftopidil)(JAN)
(2RS)-1-[4-(2-Methoxyphenyl)piperazin-1-yl]-3-(naphthalen-1-yloxy)propan-2-ol
C24H28N2O3
392.49
白色の結晶性の粉末である。
無水酢酸に極めて溶けやすく、N,N-ジメチルホルムアミド又は酢酸(100)に溶けやすく、メタノール又はエタノール(99.5)に溶けにくく、水にほとんど溶けない。
光によって徐々に淡褐色となる。
N,N-ジメチルホルムアミド溶液(1→10)は旋光性を示さない。
126~129℃
外箱開封後は遮光して保存すること。本剤は光により変色することがある。変色したものは使用しないこと。
1) 中島 光好他:臨床医薬.1992;8(Suppl.3):11-29
2) 寺門 敬夫他:臨床医薬.1992;8(Suppl.3):3-9
3) 深谷 保男他:西日本泌尿器科.1992;54(5):697-710
4) 山口 脩他:基礎と臨床.1997;31(3):1315-1360
5) 山口 脩他:臨床医薬.1992;8(3):699-722
6) 山西 友典他:泌尿器外科.1992;5(4):359-363
7) Yamada,S.,et al.:Life Sci.1992;50(2):127-135
8) 山中 直人他:泌尿器科紀要.1991;37:1759-1772
9) Yasuda,K.,et al.:Prostate.1994;25:46-52
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