患者に寄り添い、地域に寄り添う。地域医療でかなえる適切な治療

医療法人善正会 上田病院

医療法人善正会 上田病院
住所:〒561-0833
大阪府豊中市庄内幸町4丁目28-12
電話番号:06-6334-0831
アクセス:阪急宝塚線庄内駅より徒歩8分
ホームページ:https://www.ueda-hospital.com/

――先生が整形外科医を志したきっかけについてお教えください。

 子どもの頃や若い頃はずっとサッカーをやっていて、全国大会にも2回ほど出場するくらい頑張っていたんです。なので、あまり医師になるつもりはなく、高校3年生の受験の時になってやっと医師になりたいという実感が湧いてきたくらいです。私の実家が接骨院を開業しているということもあり、整形外科医を志しました。

――整形外科医として日々診療にあたられていますが、どういった患者様が多くいらっしゃるのでしょうか。

 病院のある場所が下町ということもあり、高齢者の方が多いですね。中でも、骨粗しょう症の患者様が非常に多いです。それから手術をする患者様の中には、京都など遠方からいらっしゃる方もいますね。また最近では、コロナ禍でなかなか外出されていない方が多く、長い距離を歩くことが少なくなっていると感じます。ですので、いざ動き始めたときに意外と足が出ていかないんです。ここ最近、そういったことを主訴とする50代の方が来院されることが多くなりましたが、それはコロナ禍の影響かもしれません。

――近年では、痛みなどで思うように歩けないなど、ロコモティブシンドロームにも注目が集まっております。そういった疾患を抱えている患者様と接する際に、特に意識してされていることなどはありますか。

 信頼関係はとても大事にしています。骨粗しょう症は、骨折が2カ所、3カ所と続いてしまい、1カ所の症状で終わらないことも多い病気です。次の骨折が起こらないよう、患者様に守っていただきたいことがたくさんありますから、長いお付き合いの中での信頼関係は大事にしています。診察の際にも、問診として会話するだけでなく、どこがどのように痛いのか、しっかりと触れて確認しています。そして、今の痛みが取れることはもちろん大事ですが、10年先まできちんと維持できる体、また笑顔で生活できるようにというのも意識していますね。

――そうした患者様へのご負担を考えた治療もされているのでしょうか。

 そうですね。例えば手術の際、骨を治したいからと筋肉を大きく侵襲してしまうと、筋力が回復せず、結局はうまく動けずロコモティブシンドロームに陥ってしまいます。だからこそ、高齢者の方にも負担が少ない低侵襲手術を行うようにしています。また、ロコモティブシンドロームを予防するために、高齢者の方に負荷の高い筋トレをお勧めしてもなかなかできるものではありません。なので、せめて歩くときは「大きく手を振って歩く」ことだけはお願いしています。それだけでも、全身の筋肉がバランスを取ろうとして動いてくれますので予防のための運動にもなると思います。

――最後に、この記事を読んでいる、同じように患者様の悩みに向き合う医療従事者の方へメッセージをお願いします。

 例えばお薬だけとか、検査なしの患者様もいらっしゃると思います。そうした方にも、骨密度を測ってもらうとか、一度ロコモティブシンドロームについて関心を持っていただくように促していくことが理想ではないでしょうか。骨折してから病院に来るのではなく、その前に予防できたらと思います。それからやはり患者様が笑顔になれるよう信頼関係を大切にしてもらいたいですね。

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山川 知之 氏

浜松医科大学卒業。京都大学医学部整形外科医局、京都大学大学院、神戸中央市民病院などを経て、現在は上田病院の副院長を務める。


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