健康寿命の維持にむけた、チームワークと患者様との向き合い方

一宮市立 木曽川市民病院

一宮市立 木曽川市民病院
住所:〒493-0001
愛知県一宮市木曽川町黒田字北野黒165
電話番号:058-686-2173
アクセス:JR木曽川駅より徒歩5分
ホームページ:https://municipal-hospital.ichinomiya.aichi.jp/kisogawa/

――多くの診療科がある中で、先生が整形外科を選んだ理由についてお教えください。

 私自身がスポーツをやっていたというのが理由の一つです。硬式テニスをやっていたのですが、先輩方のなかに整形外科医の方がおり、そのことが自分もその分野に進んでみようと思うきっかけになりました。若い頃は骨折などの外傷を診ることも多くありましたが、一宮に来てからはリウマチを専門に診ることが多くなりました。当時は治療薬もそれほど充実しておりませんでしたので、治療に難渋することが多く、まずは患者さんに寄り添うという気持ちが大きかったです。人工関節の治療にも取り組んでいましたので、役立つ知識や経験も多くありました。

――木曽川市民病院は回復期の患者さんが多いとお伺いしておりますが、どのような患者さんがいらっしゃるのでしょうか。

 やはり高齢者の方が多いです。転倒などをしてしまうと、その後もちょっとしたことで悪化してしまう患者さんも多くいらっしゃいますので、整形外科の患者さん以外にも「勝手にカンファレンス」と称して、ロコモティブシンドロームやフレイルの評価、診断を積極的に実施しています。これを行うとご高齢の患者さんのほとんどが骨粗鬆症だということがわかります。
 自覚をしていなかった患者さんも多いので骨折などを予防するためにも、早く気づいて対応することが大事だと考えています。

――今のお話にもございました「勝手にカンファレンス」は、薬剤師や理学療法士などとチームを組んで実施されているとお伺いしました。

 患者さんの健康寿命を延伸させることが大目標ですから、なにが患者さんにとってベストなのか、薬剤師、理学療法士、看護師などと相談をしながら、チームを組んでそれぞれの立場から考えるようにしています。病院としても、地域住民の健康寿命の維持は重要な課題であると捉えております。チームには意欲のある若者も多いので、とても刺激をもらいます。

――数多くの患者さんと接する際に意識されていることはありますでしょうか。

 患者さんに、様々なことを聞いて、理解してもらえるように話すことです。そのためにも相談されたことはなるべく答えようと意識しています。「専門外だからわからない」とは言いたくありませんので、最適な治療を検討する際には内科的な知識も必要になります。そうした部分は意識しなければならないと思っています。それに私自身の年齢も患者さんに近くなってきましたから、他人事ではないとも思っております。ですので、患者さんの経験は非常に参考になる部分もあります。患者さんに勉強させていただいているとも言えるかもしれませんね。

――日々、医療の現場で患者さんに接している医療従事者の皆様にメッセージをお願いします。

 医療は人と密接に関わっていく、とても良い仕事だと思います。高齢化社会はこれからも続いていきますから、健康寿命を延伸させるためにも、ロコモの予防が大切だと思います。患者さんにこれからも健康に楽しく生きてもらうことを念頭に、診察や業務に取り組んでいってもらいたいですね。

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三宅洋之 氏

浜松医科大学卒業。一宮市立市民病院整形外科部長などを経て、木曽川市民病院に着任。2022年4月より同院整形外科の診療局長を務める。


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