患者さんも、スタッフも笑顔でいるために ー地域に広がるロコモの概念ー

医療法人すずき会 寺尾整形外科クリニック

医療法人 すずき会 寺尾整形外科クリニック
住所:〒950-2054 新潟県新潟市西区寺尾東3-9-10
電話番号:025-260-7272
アクセス:JR越後線寺尾駅より徒歩12分
ホームページ:https://www.teraorihabiri.com/

――鈴木先生が整形外科医を志すきっかけについてお教えください。また、ご専門はどのような分野になるのでしょうか。

 専門は脊椎ですが、現在は地域の開業医として専門に限らず幅広く勉強し、診療しています。整形外科医になったきっかけですが、人工関節やプレートなどが目覚ましく進歩を遂げていることに興味がありました。それから、整形外科はリハビリ対処可能な疾患も多々ありやればやるだけ症状が快復していく、そうしたなかで笑顔の患者さんを見ると、やっぱり楽しくなります。新潟には転勤で来ましたが、こちらで結婚して、子どもも生まれ、この街で暮らすことが当たり前になっていましたから、ごく自然な形でこの場所で医師として診療をしています。

――2015年に建て替えをされ、直近でもリハビリルームの増築があったとお伺いしました。やはり患者さんのニーズがあってのことかと思いますが、いかがでしょうか。

 患者さんが大きな病院で手術をするとしたら、その後、入院してリハビリをするわけですが、今のご時世ですと2週間くらいしか入院がない。でも2週間でリハビリが終わるわけではなく、退院されて帰ってきた方たちがリハビリできるところが無い。そうした患者さんたちを対応しているうちに、だんだんと施設もスタッフの人数も規模が大きくなっていきました。そして高齢者の場合、運動器リハビリテーションの標準的な算定日数でリハビリを終えることは難しい場合があるため介護リハビリも始めました。リハビリは継続することが大事。一人でポツンとやっても続かないので、一緒に頑張ろうと思えるような、気持ちを盛り上げる空間づくりも大事な部分だと考えています。

――ロコモティブシンドロームにならないためにも、リハビリはとても大切ですよね。ロコモに対する先生や患者さんの考え方などはいかがでしょうか。

 正直なところ、患者さんたちはロコモという言葉を知らない人も多いかと思います。ですが、ロコモの本質的な考えなどはこの地域では広がってきていると思います。リハビリをしたい、という人が増えてきましたし、筋力を落とさず関節をちゃんと動くようにして、年齢を重ねても動けるようにしたいと、みなさん考えていらっしゃる。それがロコモと向き合う上での本質的な考え方ではないでしょうか。

――様々な患者さんが来院されるかと存じますが、患者さんと接する際に大切にされていることはなんでしょうか。

 やはり笑顔で患者さんを迎え入れること。もちろんそれだけではないですが、私たちが笑顔でいれば患者さんも来院しやすいですし、患者さんの笑顔に私たちが助けられることもある。リハビリなど長い付き合いになりますから、お互いが笑顔でいられるように心掛けています。対患者さんだけでなく、スタッフ同士でも、マラソンやテニス、バトミントンなどをやったりして、笑顔でコミュニケーションが取れるような取り組みをしています。それから、改装して休憩室を拡張したのは、スタッフのためでもあります。休憩時間が心地いいものであれば、職場に来たくもなりますし、リフレッシュしながら働けますよね。他にも、おいしいコーヒーサーバーを設置するなど、スタッフが笑顔で働けるような工夫はいろいろやっています。私自身は、あまりコーヒーは飲まないのですが(笑)。

――貴院では、看護師や理学療法士など「コメディカル」との連携も大切にされていると伺っております。看護師長を務められる中根さんが意識されていることはございますか。

 やはり私たち看護師としても笑顔は大切にしております。医療でのサポートが終わった患者さんが、意欲的に介護のリハビリを頑張っていらっしゃるお姿を見ると、嬉しい気持ちになりますし、仕事へのモチベーションにもなります。患者さんごとに感じた看護師としての情報は、随時先生に伝えるようにし病院全体で患者さんを診ている雰囲気作りを意識しています。(中根看護師長)

――この記事を読んでいる、ロコモに向きあう医療従事者の方にメッセージをお願いします。

 ロコモは誰にでも起こりえるものです。でもロコモになってしまっても、社会復帰できるのであれば怖くないですよね。治って終わり、というものではなく、その先の社会復帰をきちんと考えてあげること。それこそが、ロコモと向き合う上で非常に大切になると考えています。その概念は医療従事者だけじゃなく、どんな職業でも通じるのではないでしょうか。

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鈴木 義隆 氏(写真左)

北里大学医学部卒業。中条中央病院、勝見整形外科クリニックなどを経て、2008年より寺尾整形外科クリニック 院長を務める。


中根 知子 氏(写真右) 

寺尾整形外科クリニック 看護師長



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