コロナ禍で加速したロコモティブシンドロームを地域全体で解決したい

医療法人善樹会 樋口整形外科 人工関節クリニック

医療法人善樹会 樋口整形外科 人工関節クリニック
住所:〒463-0017 愛知県名古屋市守山区喜多山1丁目6-18
電話番号:052-795-2300
アクセス:名鉄瀬戸線 喜多山駅より徒歩3分
ホームページ:https://higuchi-seikei.com/

――樋口先生が医師になろうと思ったきっかけについてお教えください。

 ドラマのようですが、幼い頃、飛行機に乗っている際に容態が急変された患者様がいらっしゃいました。その際、医師をしていた父が救急対応したのですが、患者様が父にとても感謝してくださっていた姿が忘れられずに医師という仕事を意識するようになりました。父が整形外科医であったこともありますが、自分自身も水泳や野球などのスポーツをやっていましたし、運動機能に関わる整形外科医を志すようになりました。筋骨格系のコリや痛みを治療することでQOLが上がる実感もあったため、その道を志すようになりました。整形外科医としては、患者様の健康寿命を延ばすことに貢献したいと思っています。


――これまで、どのような患者様を中心に診ていらっしゃったのでしょうか。

 関節疾患や骨粗鬆症の患者様が多いように思います。特に、骨粗鬆症は骨折しなければ自覚しにくい病気ですから、生活習慣病のように考えてほしいと思っています。高血圧や糖尿病などは、しっかりと治療しなければならないという意識が患者様の間にも広がっていますが、骨粗鬆症は患者様ご自身に痛みの自覚などが無ければ「私、骨だけは自信があるので」と、治療の必要があったとしても軽視されてしまう方が多いように思います。自覚しにくい病気ですから、治療継続の必要性や早期発見できる検診の必要性を患者様にお伝えしています。

――樋口先生は、ロコモアドバイスドクター、サポートドクターとして各症状や疾患の正しい知識や予防意識などを啓蒙されているとお伺いしました。

 ロコモティブシンドロームという疾患概念は昔からありますが、コロナ禍となり外出の機会が減ってしまい、足腰が弱ってしまったという方が非常に多いと感じます。骨粗鬆症の怖さなどを高齢者の方を中心に様々な場でお話させていただいております。同じく転倒予防体操なども、リハビリスタッフと一緒に講演させていただき、患者様にもその場で覚えてもらえるよう工夫しております。

――樋口整形外科は2023年1月に入院可能な施設としてリニューアルされるとお伺いしております。リニューアルを決断された理由はなんでしょうか。

 勤務医時代、人工関節の手術を行っていたのですが、普段通院されているクリニックからの紹介でいらっしゃることが多いため、初めての総合病院受診で患者様が緊張し、とても不安に感じていることが多くありました。初めて接する医師であると余計に心配に感じてしまう場合があるのではないでしょうか。ですので、手術前の治療から手術までを一貫してできるよう、MRIなどの機器も揃えてリニューアルすることにしました。検査のために大きな病院を紹介するのも、やはり患者様に精神的な面でも負担をかけてしまいますから。患者様のご負担をなるべく軽減できればと思っています。

――樋口先生が骨粗鬆症の診療や治療をする上で大切にしたいと思っていることはなんでしょうか。

 周辺地域との連携、中でも歯科医の皆様との連携はとても大切だと思っています。骨粗鬆症の治療をする前に患者様の歯についても確認するのですが、患者様が歯科の治療が必要であるにもかかわらず、治療に行っていない場合もあります。そうした場合でも、歯科医の皆様と密に連携が取れていれば、より適切な治療ができる可能性もあります。ですので、今後の課題として、歯科医の皆様と膝を突き合わせるような関係性を築いていきたいです。やはり、顔見知りであるほうが、連携も取りやすいですから。もちろん歯科医師だけでなく、地域のいろいろな方と手を繋ぎあうことで、地域の健康を守っていきたいです。

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樋口 善俊  氏

関西医科大学を卒業後、名古屋大学病院、日本赤十字社愛知医療センター名古屋第二病院(八事日赤)などを経て、樋口整形外科の院長を務める。

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