28.2μg/週2回群で259例中3例(3個)、56.5μg/週1回群で247例中4例(4個)に新規椎体骨折が発生した。Kaplan-Meier推定法に基づく各評価時点での新規椎体骨折発生率は、24週後が28.2μg/週2回群1.2%、56.5μg/週1回群1.2%、48週後が28.2μg/週2回群1.2%、56.5μg/週1回群1.7%であった。
28.2μg/週2回群で275例中8例、56.5μg/週1回群で276例中6例に骨粗鬆症による主な非椎体骨折が発生した。
Kaplan-Meier推定法に基づく各評価時点での骨粗鬆症による主な非椎体骨折発生率は、24週後が28.2μg/週2回群0.8%、56.5μg/週1回群1.2%、48週後が28.2μg/週2回群2.8%、56.5μg/週1回群2.4%であった。
*本試験では、脆弱性非椎体骨折の中でも、肋骨、骨盤、上腕骨近位部、橈骨遠位端、下腿骨、大腿骨近位部を骨粗鬆症による主な非椎体骨折部位と定義し、脆弱性非椎体骨折と同様の解析を行った。
副作用は28.2μg/週2回群39.7%(110/277例)、56.5μg/週1回群56.2%(155/276例)に認められた。死亡に至った副作用は認められず、重篤な副作用は、28.2μg/週2回群で1例(便秘)、56.5μg/週1回群で4例(脱水、頭痛、洞結節機能不全、間質性肺疾患、息詰まり感、手首関節骨折各1件)であった。重篤以外の投与中止に至った副作用は、28.2μg/週2回群で11例、56.5μg/週1回群で24例が認められ、その主なものは、28.2μg/週2回群では悪心6例、頭痛3例、嘔吐および倦怠感各2例、56.5μg/週1回群では悪心11例、嘔吐5例、発熱4例などであった。
目的 | 日本人の骨折の危険性の高い原発性骨粗鬆症患者を対象に、テリボン28.2μg製剤を週2回48週間皮下投与したときの有効性および安全性について、テリボン56.5μg製剤を対照とした二重盲検群間比較試験により検討する。主要評価項目を腰椎骨密度(L2-L4)の投与開始時(ベースライン)から最終時の変化率とし、テリボン28.2μg製剤のテリボン56.5μg製剤に対する非劣性を検証する。 |
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対象 | 65歳以上の骨折の危険性の高い原発性骨粗鬆症外来患者※ 553例 ※:日本骨代謝学会の「原発性骨粗鬆症の診断基準(2012年度改訂版)」により診断し、脊椎既存骨折が1個以上5個以下、腰椎骨密度(L2-L4)がYAM80%未満を全て満たす患者を対象とした。 |
試験デザイン | 多施設共同、無作為化、二重盲検(ダブルダミー)、実薬対照非劣性試験 |
投与方法 | |
投与期間 | 48週間 |
評価項目 |
【有効性】
【安全性】
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解析計画 | 主要評価項目の主たる解析は、最終時の腰椎骨密度(L2-L4)変化率について、28.2μg/週2回群の56.5μg/週1回群に対する非劣性の検証を目的とした。 非劣性限界値は、テリボン56.5μg製剤の第Ⅲ骨折試験(TOWER試験)の腰椎骨密度(L2-L4)変化率(48週後までの最終時)の56.5μg/週1回群とプラセボ群の差の推定値4.8%の1/3から-1.6%と設定した。最終時の腰椎骨密度(L2-L4)の投与開始時からの変化率について、28.2μg/週2回群の56.5μg/週1回群に対する群間差の両側95%信頼区間を算出し、その下限が非劣性限界値(-1.6%)を上回ることにより非劣性を検証した。 副次評価項目の解析として、大腿骨骨密度変化率は群ごとの経時的な要約および最終時の値を記述統計として示した。 また、新規椎体骨折および骨粗鬆症による主な非椎体骨折のKaplan-Meier推定法に基づく各評価時点の骨折発生率の算出、骨代謝マーカーの投与前からの変化の経時的な要約を行った。 |
承認時評価資料, 社内資料:骨折の危険性の高い原発性骨粗鬆症患者に対する第Ⅲ相306試験
Sugimoto T et al. Osteoporos Int. 2019; 30(11): 2321-2331.
本試験は旭化成ファーマ株式会社の支援により実施された。