骨代謝マーカーへの影響(TWICE試験)

目次

骨形成マーカー

血清オステオカルシン変化率の中央値は、両群とも投与後に上昇し、4週後に28.2μg/週2回群で45.7%、56.5μg/週1回群で29.5%と最大値を示した。

血清オステオカルシン変化率
副次評価項目

血清P1NP変化率の中央値は、両群とも投与後に上昇し、4週後に28.2μg/週2回群で28.3%、56.5μg/週1回群で17.2%と最大値を示した。

血清P1NP変化率
副次評価項目

骨吸収マーカー

尿中NTX変化率の中央値は、28.2μg/週2回群及び56.5μg/週1回群ともに48週後まで開始時よりも低値を推移した。

尿中NTX変化率
副次評価項目

安全性

副作用は28.2μg/週2回群39.7%(110/277例)、56.5μg/週1回群56.2%(155/276例)に認められた。死亡に至った副作用は認められず、重篤な副作用は、28.2μg/週2回群で1例(便秘)、56.5μg/週1回群で4例(脱水、頭痛、洞結節機能不全、間質性肺疾患、息詰まり感、手首関節骨折各1件)であった。重篤以外の投与中止に至った副作用は、28.2μg/週2回群で11例、56.5μg/週1回群で24例が認められ、その主なものは、28.2μg/週2回群では悪心6例、頭痛3例、嘔吐および倦怠感各2例、56.5μg/週1回群では悪心11例、嘔吐5例、発熱4例などであった。

第Ⅲ相試験(TWICE試験)の概要

目的 日本人の骨折の危険性の高い原発性骨粗鬆症患者を対象に、テリボン28.2μg製剤を週2回48週間皮下投与したときの有効性および安全性について、テリボン56.5μg製剤を対照とした二重盲検群間比較試験により検討する。主要評価項目を腰椎骨密度(L2-L4)の投与開始時(ベースライン)から最終時の変化率とし、テリボン28.2μg製剤のテリボン56.5μg製剤に対する非劣性を検証する。
対象 65歳以上の骨折の危険性の高い原発性骨粗鬆症外来患者 553例 ※:日本骨代謝学会の「原発性骨粗鬆症の診断基準(2012年度改訂版)」により診断し、脊椎既存骨折が1個以上5個以下、腰椎骨密度(L2-L4)がYAM80%未満を全て満たす患者を対象とした。
試験デザイン 多施設共同、無作為化、二重盲検(ダブルダミー)、実薬対照非劣性試験
投与方法
投与期間 48週間
評価項目
【有効性】
[主要評価項目]
腰椎骨密度(L2-L4)変化率(最終時)
[主要評価項目の副次的解析]
24週、48週、最終時の腰椎骨密度 (L2-L4) の変化率が 5%を超えて増加した症例の割合、24週、48週後の腰椎骨密度(L2-L4)変化率の累積分布
[副次評価項目]
24、48週、最終時の大腿骨骨密度変化率、24、48週後の椎体骨折(新規)発生率、骨粗鬆症による主な非椎体骨折発生率、4、12、24、48週後の骨代謝マーカー

【安全性】
副作用
(初回投与時から最終投与日の1週間後まで)
解析計画 主要評価項目の主たる解析は、最終時の腰椎骨密度(L2-L4)変化率について、28.2μg/週2回群の56.5μg/週1回群に対する非劣性の検証を目的とした。非劣性限界値は、テリボン56.5μg製剤の第Ⅲ骨折試験(TOWER試験)の腰椎骨密度(L2-L4)変化率(48週後までの最終時)の56.5μg/週1回群とプラセボ群の差の推定値4.8%の1/3から-1.6%と設定した。最終時の腰椎骨密度(L2-L4)の投与開始時からの変化率について、28.2μg/週2回群の56.5μg/週1回群に対する群間差の両側95%信頼区間を算出し、その下限が非劣性限界値(-1.6%)を上回ることにより非劣性を検証した。副次評価項目の解析として、大腿骨骨密度変化率は群ごとの経時的な要約および最終時の値を記述統計として示した。また、新規椎体骨折および骨粗鬆症による主な非椎体骨折のKaplan-Meier推定法に基づく各評価時点の骨折発生率の算出、骨代謝マーカーの投与前からの変化の経時的な要約を行った。

承認時評価資料, 社内資料:骨折の危険性の高い原発性骨粗鬆症患者に対する第Ⅲ相306試験
Sugimoto T et al. Osteoporos Int. 2019; 30(11): 2321-2331.
本試験は旭化成ファーマ株式会社の支援により実施された。

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