二次骨折予防とテリボン

米国骨代謝学会による二次骨折予防における
臨床的推奨事項のコンセンサス

Consensus Recommendationsの要約

以下の推奨事項は、大腿骨近位部または椎体骨折を有する65歳以上の高齢者に関するもので、ケアに携わるすべての医療専門家(整形外科医、リウマチ専門医、内分泌専門医など(一部抜粋))を対象としている。
全推奨事項の重要な原則は、上記高齢者は多職種・他分野の専門スタッフが参加する集学的臨床システムによって最適に管理されるべきであるということである。そこには、骨粗鬆症と将来の骨折リスクを適切に評価・治療する症例管理(例えば骨折リエゾンサービス)が含まれる。

Fundamental Recommendations
  1. 大腿骨近位部または椎体骨折を有する65歳以上の高齢者(およびその家族/介護者)に、骨折治療とその治療過程において、一貫して3つの簡単なメッセージを伝える。
  • 骨折はおそらく骨粗鬆症に羅患していることを意味し、特に今後1~2年はさらに多くの骨折が生じるリスクが高いこと。
  • 骨折が生じると、日常生活動作や自立度が低下する可能性があること。
    たとえば、歩行器、杖、または車椅子を使用したり、老人ホームや介護施設に入所したり、お気に入りの活動への参加をやめなければならないこと。
    そして寿命より早く亡くなるリスクが高まること。
  • 最も重要なことは、他の慢性疾患と同様に、医療関係者が定期的に経過観察するなど、骨折リスクを軽減するための治療法があること。
RecommendationはFundamental Recommendations 7項目、Additional Recommendations 6項目、全13項目からなります。Fundamental Recommendations 1として上記のように記載されています。
全体の詳細は、原著をご確認ください。

Conley RB, et al. J Bone Miner Res. 2020; 35(1): 36-52.
二次骨折を防ぐためには上の3つのメッセージを
患者さんに伝える事が大切です

第Ⅲ相骨折試験(72週間投与、TOWER試験)

テリボン群では骨折の危険性の高い骨粗鬆症患者に対し投与72週の新規椎体骨折の発生を抑制することが検証されました
副作用はテリボン群43.8%(127/290例)、プラセボ群18.1%(52/288例)に認められました
投与72週後の新規椎体骨折発生率(Kaplan-Meier推定法)
相対リスク減少率80%、p<0.001
RR=0.20, 95%CI:0.09-0.45
Cox回帰モデルにより算出
テリボン群の新規椎体骨折発生率は、1~24週で2.3%、25~48週で0.9%、49~72週で0%でした。
投与72週後及び24週ごとの新規椎体骨折発生率
安全性
第Ⅲ相骨折試験(TOWER試験)における副作用は、テリボン群43.8%(127/290例)、プラセボ群18.1%(52/288例)に認められた。主な副作用は、テリボン群で悪心54例(18.6%)、嘔吐25例(8.6%)、頭痛22例(7.6%)であり、プラセボ群でめまい6例(2.1%)、血中アルカリホスファターゼ増加6例(2.1%)、嘔吐5例(1.7%)であった。また、重篤な副作用は、テリボン群で発疹1例、消化不良・意識消失1例であった。重篤以外の投与中止に至った副作用は、テリボン群36(12.4%)、プラセボ群で4例(1.4%)が認められ、その主なものは、テリボン群では悪心16例、倦怠感7例、嘔吐6例、プラセボ群では食欲減退2例であった。
目的

骨折の危険性の高い原発性骨粗鬆症患者の骨折抑制におけるテリボン56.5µg製剤の有効性について検討する。

対象

65歳以上の骨折の危険性の高い原発性骨粗鬆症外来患者※1 578例(テリボン群290例、プラセボ群288例)
※1:日本骨代謝学会の「原発性骨粗鬆症の診断基準(2000年度改訂版)」により診断

方法

多施設共同、無作為化、二重盲検、プラセボ対照、並行群間比較試験。テリボン56.5μg(テリボン群)または プラセボ(プラセボ群)を1週間に1回72週間皮下投与した(TOWER試験)。なお、基礎薬剤として、両群ともにカルシウム配合剤(1日当たりの投与量としてカルシウム610mg、ビタミンD3400 IUおよびマグネシウム30mg)を併用した。投与開始時(ベースライン)、投与24、48および72週後の胸・腰椎(Th4~L4)X線画像の比較により新規椎体骨折※2の有無を判定し、新規椎体骨折発生率を解析した。
※2:治療開始時に正常な椎体が、治療開始後にグレード変化を認め、かつ後縁高、中央高、前縁高のいずれかが20%以上減高した場合

評価項目

〈主要評価項目〉72週後の新規椎体骨折発生率(検証的解析項目)、副次的解析として24週ごとの新規椎体骨折発生率
〈その他の評価項目〉骨ジオメトリーなど

解析計画

主要評価項目の主たる解析として、新規椎体骨折について、Kaplan-Meier法に基づく72週後の骨折発生率を算出するとともに、log-rank検定を行いプラセボ群に対する優越性を検証した(有意水準:両側10%、信頼区間:両側90%)。 骨折以外の副次的またはその他の評価項目は治療開始時からの経時的変化の要約分析を行った(有意水準:両側5%、信頼区間:両側95%)。

承認時評価資料, 社内資料:骨折リスクの高い原発性骨粗鬆症に対するMN-10-Tの第Ⅲ相骨折試験
Nakamura T et al. J Clin Endocrinol Metab. 2012;97(9):3097-3106.
本試験は旭化成ファーマ株式会社の支援により実施された。

第Ⅲ相骨折試験(TOWER試験)追跡調査

前テリボン群の新規椎体骨折発生率は、週1回72週間投与終了1年後において、前プラセボ群を下回りました
本試験では安全性情報を取得していないため、テリボンの副作用については添付文書をご参照ください
新規椎体骨折の発生状況
a)RR=0.23, 95%CI:0.10-0.52
b)RR=0.18, 95%CI:0.09-0.36
Cox回帰モデルにより算出
 
その他の治療とビスホスホネート治療での骨密度増加効果の違い
ビスホスホネートで継続
その他の治療で継続
*p<0.05 mean±95%CI, paired t-test (vs TOWER開始時)
対象

第Ⅲ相骨折試験(TOWER試験)終了時に新規椎体骨折が評価された465例

方法

非盲検、追跡調査。TOWER試験の開始時・終了時(治験薬投与開始72週後)、および1年間の追跡調査終了後に、胸椎・腰椎のX線写真による新規椎体骨折の評価と、腰椎・大腿骨頸部・大腿骨近位部のDXA法による骨密度の評価を行った。また追跡調査中に使用された骨粗鬆症治療薬の内容を調査した。

承認時評価資料, 社内資料:骨折リスクの高い原発性骨粗鬆症に対するMN-10-Tの第Ⅲ相骨折試験
Sugimoto T et al. Curr Med Res Opin. 2013;29(3):195-203.
本試験は旭化成ファーマ株式会社の支援により実施された。
テリボンは新規椎体骨折の発生を抑制します
開発コンセプト
新たな治療選択肢

毎週通院が困難な患者さんに新たな治療選択肢を提供

週2回分割投与

1回投与量をテリボン皮下注56.5μgの半量とし、副作用の発現及びその程度の軽減を期待

1回使い切り

自己投与の簡便化および安全/衛生面を考慮

針の付け替えが不要

テリボン®皮下注28.2㎍オートインジェクターの使い方
テリボンや注射器の使い方に関する
お問い合わせ窓口を開設しております
患者さんのライフスタイルに合わせた
治療選択肢があります
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